プログラムのねらい

 ダム問題を切り口に、自然が壊され、地球が汚されていく社会のメカニズムを考えます。
 このプログラムは、「重要度判断→分析・検討→対案の提言」の一連の流れを体験するワークです。
 ダム必要とすると、お金が必要です。逆に要らない又は無くしていくとすると、代わりに水を得る方法や水害を防ぐ手だてが必要になります。判断しかねている場合も対案との比較が必要です。
 一方、ダムは「ムダな公共事業」の一つであるとも言われますし、「仕事が欲しい!」が推進のホンネの人もいます。それなら、もっと良い税金の使い方や、同じお金をより地域に役立つように使うことを提案しても良いはずです。ダム以外の問題がことの本質と仮定するならば、背景になる問題を含めて、まずは論点を羅列し重要度を判断します。次に、より重要な問題からその対案や対策案を考えてみます。対案との比較から何が言えるか? このような一連のワークを通して、つながりや矛盾する関係(ジレンマ)などを考えます。そして、私たちはどう関わるか? 市民参加のあり方やその問題点を考えます。
 ここでは、ゲームを解くつもりで楽しみ、合理的に考えるきっかけになればうれしく思います。

プログラム作成の視点

 1.「ダムはムダ」と反対する人も多い。「ムダという仮説」に立って、「ムダだと分かっているになぜ造られようとするのか」を問う内容をワークショップ形式で行います。
 2.一方で、「ダムは必要」という考え方の方と議論できる枠組みを目指した。
 3.「不要」「疑問」「必要」いずれの意見であっても、対案や対策提言を考えて論理的に話し合います。
その前段階として、論点を整理し、重要なテーマから解決することを目指しました。
 4.身近なことから地球環境問題まで、あらゆる関心や社会的問題に対する取り組みと、ダムや水との関係・問題の共通性等を考える枠組み、地球全体の持続性との関係までも考慮することを目指しました。
 5.具体的ダム像が分かるように、安威川ダムの例を用意しました。(府県管轄で、典型的な大型の多目的ダム例として)なお、2005年8月に一部計画縮小したが、プログラムの性格上それ以前の計画を資料として提示しました。計画縮小後の資料は【追記資料(利水縮小)】を用意しました。 

対象者

 自然保護や環境問題に関心あるNGO関係者や市民を対象とし、自然保護を考え合う教材として活用して下さい。
 内容を平易にアレンジすれば、子ども達を対象に学校などでも使用することができます。
 大阪府の情報資料を含めていますが大阪府民に限らず、他地域の情報を適宜加味すれば様々な地域で広く使用していただけます。

プログラムの流れ(概要)

  1.オリエンテーション(5分)・・・趣旨と流れを知る。
  2.ダム問題の解説(10分)・・・ダム問題の基礎知識の解説と論点の整理をします。
  3.ワーク@(50分)・・・
  4.ワークA(60分)・・・
  5.小講義(10分)・・・ダム問題への市民参加の事例を紹介します。
  6.ふりかえり・まとめ(15分)・・・
  所要時間150分(時間は目安です。)

プログラムのダウンロード

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フィードバックのお願い

 プログラムを発展させるため、ご使用になった感想や意見、プログラムを修正してご使用になった場合は修正点などをぜひLINCSまでお知らせください。



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